1994年TBSドラマ『人間失格』2話「仮面の友達」ネタバレ感想と考察 | 主人公・誠(堂本剛)の死

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1994年にTBSにて放映されたドラマ『人間失格~たとえばぼくが死んだら~』は、野島伸司が脚本をつとめたヒューマンストーリー。いじめという壮絶なテーマ性に加え、十代の堂本光一さんと堂本剛さんが劇中でキスシーンを演じたことでも話題となりました。

今回は、『人間失格~たとえばぼくが死んだら~』第2話「仮面の友達」のあらすじとネタバレ感想・考察について。

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【ネタバレ】TBSドラマ『人間失格』2話「イジメの法則」あらすじ

この記事では本編あらすじ全ての詳細な文章化はしておりません。
ネタバレ要素はありますのでご注意ください。

朝起きられなくなった誠(堂本剛)

クラスでの集団無視、日に日にエスカレートするいじめに、カメラの件での冤罪…。
心身が疲弊した誠はついに、朝起きることができなくなっていた。

あたしと病院寄ってからいこうか?」
「どうせ仮病や。早う着替えていけや」

義母は義母なりに、誠の様子を気遣ってくれていた。しかし父・衛(赤井英和)は頭から仮病と決めつけ、学校を休ませてはくれなかった。

学校へ行っても、誠には心休まる時間などなかった。体育教師の宮崎(斎藤洋介)は、文武両道な誠(堂本剛)がとことん気に入らない。誠一人を呼び出し宮崎は、しだいに激しい体罰を加えるようになっていった。

エスカレートするいじめ…屋上から落下した誠

クラスのいじめはエスカレートし、ある日、誠は複数の男子生徒から屋上で追い詰められてしまう。その中には、誠の親友・ルカ(堂本光一)の顔もあった。

注射器を腕に押しつけられ、怯えた誠は屋上の端に後ずさる。

「誠、落ちつけ。こっちに来い。この手につかまれ」

ルカ(堂本光一)の声は、すっかり人間不信に陥った誠には届かなかった。誠は病院に運ばれたが、懸命の治療もむなしく、命は助からなかった。

ルカ(堂本光一)はなぜ、誠(堂本剛)が好きなのにいじめていたのか?

ルカ(堂本光一)はかなり屈折した人間性の持ち主だと思われます。彼が誠(堂本剛)に対し恋愛感情を抱いていた描写は多かったものの、誠に気持ちを伝えようという意思ははじめからなかったでしょう。

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一方、誠(堂本剛)へのいじめがエスカレートするようになってからは、ルカの感情はかなり安定していたようにみえます。

影でいじめを炊き付けながら、表向きはいじめられている誠に手を差し伸べていれば、誠もいずれは自分を見てくれるようになるのではないか。誠が周囲の誰も信じられない状況をつくりだせば、いつか誠は自分の気持ちを受け入れてくれるのではないか…。

ルカの心の奥にはそんな淡い希望があったのではないでしょうか。

ドラマ『人間失格』の元ネタは太宰治の「人間失格」?

ドラマ『人間失格』の元ネタは、太宰治の同名小説『人間失格』なのではないかという説があります。

両作品のストーリーは大きく違いますが、内容の本質にはかなり近い部分もあるといえます。大きな共通点は、主人公が周囲の人を信じられない、人間不信の状態にあるということ。

ただ、本作のタイトルは正式には「人間・失格〜たとえば僕が死んだら」というサブタイトルが付いています。

そして、主人公である誠が第2話にて亡くなってしまうという時点で、主人公にとっての希望はなくなります。この点、大宰が「人間失格」にて描きたかった人の心の複雑さ、不可思議さとはかなり相反するものがある気がしますね。

『人間失格』第1話ネタバレ感想はこちら

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