祝連載15周年!『暁のヨナ』のミュージカル化についてヨナファンが語ってみた

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エンタメ

白泉社が発行する漫画雑誌【花とゆめ】にて連載中の少女漫画『暁のヨナ』。アニメ化や舞台化、さらにはヨナカフェなどさまざまな関連イベントも開催されており、メディアミックス作品としても注目を集めています。

今回は、2024年7月に上演が決まったヨナのミュージカル公演について、往年のヨナファンの立場から思うところを語ってみました。

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ミュージカル『暁のヨナ』公演概要

■公演期間:2024年7月
■劇場:シアターH(東京都品川区勝島1-6-29)
■スタッフ
原作:草凪みずほ(白泉社「花とゆめ」)
脚本:谷碧仁
演出:元吉庸泰
作曲・音楽監督:鎌田雅人
振付:良知真次

演出は舞台演出家・脚本家の元吉庸泰さん。代表作は『僕のヒーローアカデミア The “Ultra” Stage 』『EDGES』『裸足で散歩』など多数。『「僕のヒーローアカデミア」The “Ultra” Stage』シリーズをはじめ、さまざまな2.5次元舞台の演出に関わっておられる方ですね。

『暁のヨナ』は漫画作品とはいえ、アニメ一派の人も実は結構多いんじゃないかと思うのです。まあ紙媒体の原作よりは、動く絵と声付きのアニメーションのほうが、舞台バージョンのイメージもつきやすいよね。というわけで、演出や脚本の面においては結構期待できるのかなあと思っています。

ミュージカル『暁のヨナ』は面白いだろうか?

2009年の連載開始から長らく多くの漫画ファンを魅了してきた『暁のヨナ』も、今年で早15周年。すでに複数回にわたってアニメ化や舞台化はされていますが、ミュージカル化というのは今回が初となります。

一作品のメディアミックス化自体には個人的には肯定派なのですが(単にいろいろな魅せ方を見てみたいという好奇心から)、ただ「ミュージカル」となると…アニメや舞台とまた違って、人によっては明確に”合わない”という人も出てくるんじゃないのかなと思っています。

そもそもミュージカルというのは音楽がメインであるという性質上、ストーリーが本来あるべき形より単調になりがちです。

前提としてストーリー展開そのものよりも歌をどこに入れていくかが重視されるため、話そのものの奥行きがあまり感じられない進行になってしまう傾向があるわけですね。

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今回の公演にて描かれるのは、コミックス1巻以降の“四龍集め編”ということなので、基本的にはヨナとハクが連れ立って旅立ち、シンア、キジャ、ジェハの3名を探し歩く、最後にゼノが合流する…という流れをそのままやるのかなと思います。

ミュージカルであるからには四龍一人ひとりに一曲ずつ楽曲が用意されていると思われますし、当然ながらヒロイン・ヨナとメインヒーロー・ハクにも、メインの楽曲とあわせて複数の挿入歌が提供されるはず。またそれに加え、ダンスやデュエット曲などもあるでしょう。

そうなると…原作の中華ファンタジー的な世界観というよりは、どちらかといえばディズニー映画的な世界観になるんじゃないかなあと思うんですよね。

配役もお姫様(ヨナ)に王子様(ハク)そして愉快な仲間たち(四龍プラスユン)という感じでぴったりだし、すごく具体的に想像できるなあと。

さらにいえば、ミュージカルという魅せ方にハマる作品は、基本的に勧善懲悪ものが多いように思います。

たとえば『ライオンキング』『レ・ミゼラブル』なんかはミュージカルの代表格ですが、そうした作品にはいわゆる悪役や恋のライバルといったポジションのキャラクターが、わりとわかりやすい形で登場します。

その点、『暁のヨナ』はどうだろうかと考えると…うーん、ちょっと微妙な気がするんですよね。ヨナとハク視点でいえばスウォンは悪役ですが、高華国の民の視点からすればそうでもないかもしれない。そして、ヨナにはそもそも恋のライバルポジションの女性キャラも登場しない。

もちろんプロの方の演出・脚本あってのミュージカル作品なので、クオリティに関しては心配していません。が、ヨナという作品の性質上、本編とわりとかけ離れた形になってしまわないかという心配は正直ありますよね。とりあえずキャストが気になるなあ。まあ焦らず続報を待ちましょうか。

『暁のヨナ』感想考察一覧 | いとのろぐ

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