白泉社が発行する漫画雑誌【花とゆめ】にて連載中の少女漫画『暁のヨナ』。アニメ化や舞台化、さらにはヨナカフェなどさまざまな関連イベントも開催されており、メディアミックス作品としても注目を集めています。
今回は漫画【暁のヨナ】登場キャラクター・テジュンのキャラクター性や登場話とエピソード、アニメ声優・櫻井孝宏さんのことなどについて。
火の部族の次男坊テジュンがかわいすぎるとヨナ界隈で話題に
初期はただの嫌味なクズキャラだった
『暁のヨナ』の登場キャラ・火の部族の次男カン・テジュン。
本作1巻の序章から早々と登場しているため、まあメインキャラクターの一人といっていいでしょう。そして今や本作きっての(まさかの)「かわいい」キャラとして多くのヨナ読者に愛され親しまれています。
登場時箱のテジュンについては、箱入りの姫時代のヨナと傍仕えのミンスに対しことごとくイヤ~な言動・行動をくり返す描写がありました。
さらにはスウォンによる謀反により、ヨナとともに城を追われたハクを殺害(未遂)という度を越したパワハラモラハラド畜生っぷりを読者サイドにこれでもかというほど見せつけてきています。まあ普通にクズなダメキャラの一人だったといえるはず。
もっとも、こういったキャラクターが何人かいなければそもそも物語に起伏が生まれません。
そのため、テジュンについてはこういった漫画作品にひとりやふたりは必ず存在する、ストーリーをより面白くする”スパイス”的な立ち位置なのかなあというのが初期の頃の共通認識だったはずです。が、しかし…
テジュンの登場話・エピソードをふり返る
『暁のヨナ』10巻「あなたは私の祈り」
死んだと思っていたヨナ姫と再会した際のテジュンは、もはや別人なのかと思うほどの改心ぶり。サブタイトル「あなたは私の祈り」は他ならぬテジュンの心情そのものなのでしょう。
このエピドートにて、”兄ちゃんはきっとこの先、火の部族にとって大きな存在になるよ”と黄龍ゼノに言われた際、テジュンが返した言葉がこちら。
「大きなものなどいらない」。
これが建前ではなく本心であると伝わるだけの説得力が、このときのテジュンにはたしかにありましたね。このシーン好きな人、実はわりと多いはず。
本作の登場キャラのうち、もっとも人間的成長が大きかったのは実はヒロイン・ヨナではなくテジュンなんだろうなと個人的には思っています。
テジュンはヨナが好き?成長は恋心によるものなのか
テジュンがこれだけ変われたのは、ヒロイン・ヨナへの恋心によるものなのでしょうか。まあ今でこそ火の部族を守るための熱意をメラメラ燃やしたキャラに様変わりしてますが、ぶっちゃけ初期の頃の動機はそうなんだろうな~と思っています。まあ少女漫画だしね笑。
ある意味、そこも込みでキャラクター設定がなされているのかもしれないですね。
”女に認められるために仕事頑張って出世までしちゃう”ような人、リアルな世界でもときどきいますが、テジュンはまさにそういうタイプなんだろうなと。憎めない”愛され脇キャラ”の要素をすべてみごとに押さえたキャラといえるかもしれません。
テジュンの声優が櫻井孝宏さんであることについて
『暁のヨナ』アニメーションにてテジュンの声優を務めるのは櫻井孝宏さん。「声がかっこいい男性声優」的ランキングで必ずランク入りされている名優さんですね。
このキャスティング、熱狂的なアニメファンや、あるいはそこまでじゃなくてもある程度声優さんに詳しい人は最初はちょっとびっくりしていたようなんです。
まあアニメ化決定当初のテジュンはいかにもな”やられキャラ”としての認知が強かったので当然かもしれませんが。
しかし後々これだけキャラクターに深みが出てくると、やっぱり櫻井孝宏さんの演るキャラはいいよなあ、最高だなあ~としみじみしてしまうのがファン心理というもの。声優さん効果もあり、今や作中にてもっとも隠れファンの多いキャラは案外テジュンなのかもしれませんね。