白泉社が発行する漫画雑誌【花とゆめ】にて連載中の少女漫画『暁のヨナ』。
アニメ化や舞台化、さらにはヨナカフェなどさまざまな関連イベントも開催されており、メディアミックス作品としても注目を集めています。
今回は漫画【暁のヨナ】の主要キャラ・ケイシュク参謀のキャラクター性について、独自の考察を語ります。
ケイシュク参謀はかなり有能な人材なのでは
先日5月6日の花ゆめアプリ『暁のヨナ』全話無料読み放題、めちゃくちゃありがたかったですね! ”ただし1日だけ”の一点がネックですが、まあ祝日だったこともあり、多くのヨナファンが最新巻の怒涛の展開にどっぷり浸れたんじゃないかなと推測します。まあそもそも無料で最新が読める時点で超がつく神対応には違いないんですけどもね。
今回語りたいのは、徐々に最終章に近づきつつある最新巻(主に41~44巻あたり)の展開においてみられる主要キャラ・ケイシュク参謀の華麗なるキャラ変について。
「なんか腹黒さが顔に出てるしハクヨナへの対応がいろいろヤバいからきらい!」的な意見が随所でみられる彼ですが、個人的には、いやそんなに悪い奴でもないんじゃないかい…?というのが正直なところです。
そもそもケイシュクは故ユホンをあれだけ崇拝していたわけですから、そのユホンをころしたイルのことを相当恨んでいたといえるはず。その恨みを何の罪もないヨナにぶつける的な理不尽展開は、こういった王族メインの漫画には結構ありがちです。
しかしながらケイシュクは、基本的にはそこまで浅はかなキャラクターとしては描かれていないんですね。高華国を守る上でヨナが有用であると理解したとたん、彼女を最大限に利用する方向に舵を振っている。
この点が、ケイシュクと同じくユホンを崇拝していたとみられる暗殺者集団「影」のソガたちとの大きな差であるといえるでしょう。
ケイシュクはヒロイン・ヨナ姫になにを求めているのか
作中の表現を借りるなら、ケイシュクは現王スウォンにもっとも近い位置で参謀として、そして位の高い側近としてかなりの地位を手に入れたということですよね。
ただ、彼は決してその立場に胡坐をかいているわけではないように思います。なんといいますか、自分のやっていることに対する確固たる自信はあれど、自己評価とプライドが鬼のように高いタイプではないと思うんですよね。
現時点(最新43~44巻)の展開をみるに、現王スウォンは自身の死後、ヒロイン・ヨナ姫にその座をゆずりたいと考えているようです。
そして、その他の兵や民たちの抱く感情については読者には明示されていませんが、南戒との戦を通したヨナのふるまいを目の当たりにした彼らの中には、ヨナのことをあたかも癒しの聖母のごとく認識している人間も多いでしょう。
個人的には、ケイシュクはそうした不特定多数の人間の意見を免罪符にしているところが少なからずあるのではないかと思うんですよね。
”参謀”という立場上、彼はある意味、王であるスウォン以上に詳しい国勢調査をおこない、現状を常に把握しておく必要があります。また高華国という、五つもの部族がひとつになっているという一国の特性上、「多くの民が望んでいることだから」という前提条件がないかぎり、お偉いさんもなかなか動きづらいところがあるのかなあと。
だからこそ、いわゆる偶像的な、カリスマ的な魅力をもつ為政者が必要となるわけですね。
ヨナがその立ち位置にふさわしい実力をそなえているのであれば、もはや私怨なんてなかったことにしてしまえるくらいには、ケイシュクは己のスタンスを理解しそこに徹することができる人間なんじゃないかなと思います。あえて悪くいうなら、下手に切り捨ててむだな労力を遣うくらいならいっそ搾取して利用しつくしてやるくらいの根性があるんじゃないかな。
これ、言葉にするとシンプルですが結構すごいことだと思いますよ。発言の一つひとつをみても結構気になることを言っている気がしますし、個人的に今後の立ち居ふるまいがひそかに気になっているキャラクターの一人ですね。
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