『暁のヨナ』最新275話(47巻) ネタバレ感想と考察|メインキャラが誰も死なない優しい世界

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白泉社が発行する漫画雑誌【花とゆめ】にて連載中の少女漫画『暁のヨナ』。
突然発表された「ラスト3話、年内完結」の衝撃はいまだ薄れませんが、ひとまず最新ネタバレ感想を書いていきたいと思います。

今回は漫画【暁のヨナ】最新275巻(47巻収録)のネタバレ感想・考察について。

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【暁のヨナ】最新275話(47巻)のネタバレ感想・考察

ラスト1話、いよいよ大詰めという雰囲気でしたね。

とりあえず、人気の高いメインキャラが誰ひとり死なないというあまりにも優しい世界観に究極の草凪先生らしさを感じて震えました。いや、もちろん悪い意味ではなくてね。ただ……大の漫画好きとしては多少思うところもあったのは事実で。

いつもどおり、気になったポイントを順番に掘り下げていきたいと思います。

人間の姿になったキジャジェハシンア。……とゼノ!

まずは、四龍が人間として本来あるべき姿に戻ったことについて。

これは、高華国が龍の加護を受けてきた時代が本格的に終わりを迎えたことを示しています。

すなわち、ヨナが歩んできた旅がついに本当の意味で終わったということになりますし、もちろん物語的にも、いかにも最終盤らしい一区切りといえるでしょう。

ただ個人的には、ゼノの「次の龍の有無にかかわらずその代償は求められるだろう」という予想をそのまま完遂してほしかったところもあります。

いうなれば、身体の一部を失うというリスクを負いながらも、今後もヨナに寄り添っていく道を選んだ四龍、という描写を期待していたところがありました。

さらに言うなら、キジャやジェハが力を失った後の葛藤や、シンアが新しい目で世界を見る感覚、そこに対する戸惑いをもっと掘り下げられる余白があった気がしてしまう。まあラスト2話でそこまで描くのはさすがに尺が厳しいのだろうと思いますが……。

とはいえ、今回の展開に草凪先生の懐の深さや優しさを感じるのもまた事実で。

四龍が人間に戻る=彼らの未来がようやく普通に開かれたという、考えうるかぎりで最も明るい着地点。

これまでさまざまな可能性を奪われてきたメインキャラクターたちが、最終的に失ったものをすべて取り返していくこの展開は、やっぱり少女漫画ならではなのかなあ。

戻ってきたハクを迎えるヨナの表情に泣けた

続いて、メインヒーローであるハクについて。白龍様の力を借りてぬるっと普通に戻ってきた描写がいかにもハクらしさ全開で好きでした。

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前回の終わりで、何もない空間に向かって「ハク、そこにいるの……?」と問いかけたヨナ。このあたり、言い方はあれですが、いわゆるお涙頂戴的な展開に持っていきやすいラストだったと思います。

が、ふたを開けてみれば結局涼しい顔でさらっと帰還w  さんざんの苦労の末に戻ってきたくせにそれを微塵も感じさせない飄々とした姿が、ハクというキャラの本質をそのまま表している気がしますね。

何も言わずに微笑むハクに、同じく無言で迎えるヨナの表情がまた泣けます。あの場面でハクヨナが恋人どうしらしく抱き合ったりせず、ただ無言で向き合うのもふたりらしくて良かった。

いや、個人的にはあと1話しかないんだからもうちょっといちゃつきなさいよとは思ったけども、まあそれはそれとして笑。

奪われた肉体を最終的に取り戻すのがヨナでも四龍でもなく、ただの人間であるハクというのもポイントですよね。ハクというキャラクターの重要性を改めて感じたシーンでした。

緋の病を患ったスウォンとメイニャンの「死」をきちんと描いてほしかった

そして、物語の根幹のひとつであった「緋の病」の終わりについて。

ここは本当に賛否両論あるかと思いますが、個人的にはスウォンとメイニャンの死がきちんと描かれることを期待していたところがありました。

もちろんハピエンであるに越したことはないという意見が大半だと思うので、これはあまり共感されないだろうなあと思うのですが。

ただ、緋の病という設定は、政治・歴史・宿命すべてが絡み合った一大テーマでしたよね。

それにしては、スウォンとメイニャンという大きな因果と物語の核心に触れ続けてきたキャラクターたちのラストが、あまりにも淡く流れてしまった感が若干否めず。(まあラスト2話でそこまで描くのは尺的に……以下略)。

とくにスウォンはハクヨナだけでなく、イル王、そして国そのものと深く結びついた人物ですから、彼の心情の変化が気になっている読者も多いはず。

それだけに、彼が緋龍王というものと向き合っていく姿が、物語の総決算としてもっと丁寧に、感情に迫る形で描かれてほしかった。

ただ、この静かな幕引きが作品全体のポップな空気感に合っているのも確かで。

悲しみや怒りといったマイナス要素を必要以上に強調せず、登場人物たちが未来へ歩くための余白を残す終わり方はとても草凪先生らしいなあとも思いました。

【イクスの予言の意味】高華国を覆っていた闇はあっさり晴れた

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そしてラスト。”大陸規模の闇が国を覆う”という、物語的には最大級の危機が思った以上にあっさり終息。龍神さまたちは天に還り、ヨナたちは地上へと戻って一件落着。

ひとまず、本作品において描かなければならないことはひととおり描き終えたのかなという印象ですね。

必要以上に悲劇を引っ張らず、最終章を暗くしすぎない。昨今の花ゆめ作品らしく、なんだかんだでハピエンは固いようで安心です。

では、最後の1話でははたして何が描かれるのか。

現実的に考えれば戦や災害でめちゃくちゃな状態の高華国を再建する方向なのだと思いますが、貴重なラスト1話をそれだけに割くとはさすがに思えません。

四龍伝説は終焉を迎え、緋の病も消え(と思われる)、さらにはチャゴル亡き今、戦のほうもさほど心配はないでしょう。つまり、すでに心配事はあらかた解決済みということに。

でも、まだあと1点だけ、明確には解決に至っていない部分があるはずです。

これはここまで物語の随所でさんざん描かれてきたところですから、改めて言語化するのは野暮というものでしょう。が、やっぱりそこは、そこだけは外せない部分なんじゃないかなあ。。

長く続いた物語も次回でついに最終回。心して見届けましょう!

『暁のヨナ』に関する過去記事のほぼすべてを、以下のnoteにまとめています。

かれこれ10年推してきた漫画『暁のヨナ』が最終章に突入したので、これまでの感想ブログをまとめてみた。

47巻ネタバレ感想

274話 273話 272話 271話 270話  269話  268話 

当ブログのヨナ記事BEST5PV数は執筆時点のものです

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