『薬屋のひとりごと』は、ライトノベル作家・日向夏さんによる人気ファンタジー小説。原作小説(ヒーロー文庫)の第4巻では、これまで後宮で起こってきた事件の関連性に気づいてしまった猫猫が拉致され、国が大きく揺らぐ怒涛の展開に。今回は『薬屋のひとりごと』の原作小説4巻（ヒーロー文庫）のネタバレ感想と考察について。
『薬屋のひとりごと』原作小説（ヒーロー）4巻あらすじ
壬氏が宦官ではないことを知ってしまった猫猫は、内心ハラハラしながらも官女の仕事を続けていた。そんな中、後宮では里樹妃の幽霊目撃談や翡翠宮・玉葉妃の懐妊などさまざまな問題が浮上する。
あらゆる謎をみごと解き明かしつづけていた猫猫だったが、それらの謎がすべてつながっていることに気づいてしまい……。
参考：『薬屋のひとりごと』４巻リリース
『薬屋のひとりごと』原作小説（ヒーロー）4巻ネタバレ感想と考察
翠苓と子翠の正体がついに明らかに
『薬屋のひとりごと』4巻のメインはやはり、翠苓と子翠の2人でしょう。この2人、それぞれが後宮内で猫猫とわりと密に関わってきた印象があったため何かあるんだろうなあとは思っていましたが、まさか血縁とは思ってもみませんでした。いや～そこにつながる伏線とか全然なかったよね？
本作はストーリー内に小さな伏線がちりばめられていることが多い作品ではありますが、一方で『いっさい伏線無し』のまま衝撃の事実がドン！と放り出されるような魅せ方も随所にみられるんですよね。
ただ、これまでも楼蘭と子翠が代わる代わる登場して猫猫とべったり絡むエピソードはたしかに多かったように思います。読者サイドに2人を印象づけておいての唐突な猫猫拉致のあの流れ、圧巻だったなあと。
翠苓と子翠の2人については、浅はかな親の犠牲になってしまった子どもの典型なのかなあと思います。そして、いわゆる「かわいそうな」キャラをあれだけ強く美しく描き出す日向先生、もはやさすがとしか言いようがない。
とくに子翠については、わりと早い段階で覚悟を決めていたんだろうと考えると何とも切ないですよね。あの猫猫が涙するくらいですし、キャラクターとしてもかなり大きな存在だったといえるでしょう。もっとも、後宮の管理人である壬氏のほうは完全にノーマークだったようですが…笑。
猫猫のために本来の立場に戻った壬氏
好きな子が巻き込まれて拉致られた、そしてクーデターに…という怒涛の展開でしたが、いちばん見せたかったのはメインヒーロー壬氏の”男気”なんじゃないかなあ。猫猫と出会って以来、やられキャラ感がどうにも強かった彼ですが、今回はほんとうにカッコよかった。
こういった後宮もの、身分差ものの作品だと、身分を隠しているキャラがどこで真実を明かすのかというところが見どころの一つになってきます。本作については文庫4巻というかなり早めの段階でそれがみられたのが少し意外でした。
そして案の定というのか、壬氏の身分がどうだろうと態度を全く変えない猫猫、最高でしたね笑。「前よりも男前になった」の殺し文句がよほど効いたのか、花街まで追ってくる壬氏もらしくて良い。このカップルはいつまでも追い追われるの関係でいてほしいね。続く展開にも注目です。
▼『薬屋のひとりごと』(ヒーロー文庫) 各巻ネタバレ感想と考察
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【薬屋のひとりごと】小説最新15巻(ヒーロー文庫) ネタバレ感想と考察 | 壬氏と猫猫の熟年夫婦感
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