『暁のヨナ』舞台のモデルは韓国?時代背景・キャラ名・反日要素など考察

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白泉社が発行する漫画雑誌【花とゆめ】にて連載中の少女漫画『暁のヨナ』。世界観やキャラクターの名前、衣装などから、本作の舞台は韓国をモデルにしているのでは? という声も。今回は往年のヨナファンの一人として、本作の世界観についてあらためて考えてみました。

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『暁のヨナ』の舞台のモデルは韓国?

連載15周年をむかえた『暁のヨナ』。連載期間が長くなり作品名が有名になるにつれ、ファンのあいだでは「ファンタジーとはいえ、絶対どこかの国をモデルにしているはず」「中国? 韓国? 中東アジア?」などなど、ことあるごとにさまざまな憶測が飛び交っています。まあ好きな作品の舞台が気になる気持ちなら、オタク精神をもつ人なら誰でも共感できるはず。

とはいえ、公式からは「古代アジアをモチーフにしたファンタジー作品」としか発表されていません。古代アジア……つまり予想される大体の国が当てはまるわけですよね笑。 あらゆる受け取り方ができるがゆえ、なんとネット上のヨナ考察班がより盛り上がるという事態に。

その結果、誰かが言い始めた「『暁のヨナ』というマンガは韓国モノである!」という根拠のない憶測が、いまや勝手に一人歩きしている始末。……個人的には、どこの国が舞台だろうと面白ければいいじゃないかと思うんですけどねぇ。

ちなみに『暁のヨナ』の舞台が韓国をモデルにしているといわれる主な理由は、「キャラクターの名前がズバリ韓国」「キャラクターの着ている衣装が韓国ファンタジー歴史モノそのものである」といったところでしょうか。

しかし「衣装」や「ネーミング」はあくまで表面的な要素にすぎません。作品の舞台を本気で考えるなら、歴史的な背景にも目を向けたほうがより深い考察ができるんじゃないかと思います。

『暁のヨナ』の舞台「高華国(こうかこく)」はどんな国?

ここであらためて、『暁のヨナ』の舞台である架空の国「高華国」についておさらいしておきましょう。

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高華国(読み:こうかこく)

火・水・風・地・空の五部族からなる架空の国。
建国神話の記述によると「緋龍王」が建国したとされている。
現在は空の部族が王族として統べているが、各部族は対等な立場を保っており、各部族長が集まる会談により情報共有している。

作中にて大々的に描写されている基本情報は、主に上記の通り。

ただ「各部族が対等な立場を保って~」というと聞こえは良いですが、実際のところは微妙だよなあと感じています。子どもができる前のグンテ将軍なんて、その気になれば戦でも謀反でも起こしててっぺん取る気満々だったようですし…。

部族長の性格・性質により国のバランスが激しく変わる。不安定であるという以上に、つくづく”危うい”という言葉がぴったりの情勢だなあと思うんですよね。

『暁のヨナ』の舞台のモデルは「朝鮮王朝」なのでは?

南戒・金州はかつて高華国の領土だった

『暁のヨナ』作中にて、戒帝国の小さな村にすむ少年カルガン君が、自分の村を含めた金州は高華国の領土だった時代もあったと発言しています。

この描写もどことなく、古代の中華王朝とその周辺国の関係性を彷彿とさせます。朝鮮が中国の属国であったことは知られていますが、実際、当時は絶対的な権力・国力をもっていた中華王朝と対等な交流ができた国はなかったといわれていますね。

皇帝は地上に一人のみ」の時代だったわけですから、「皇帝」と名乗れるのは中華王朝のみ。このあたりも、高華国をねらっているといわれている戒帝国の北側「北戒」の皇帝の在り方に近いんじゃないでしょうか。

高華国にモデルがあるとすれば、長いこと臣下としての立場をとらざるを得なかった朝鮮王朝こそがもっともイメージに近いんだよなあと個人的には思うのです。

『暁のヨナ』は「反日漫画」なのか?

さらに『暁のヨナ』が「反日漫画」なのではないかという意見も時おり見かけます。つまり作中の描写に、日本という国や日本人に対する悪意が込められているのではないかということ。

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この説が浮上したきっかけは、『暁のヨナ』第1巻にて、ヒロイン・ヨナの父親であるイル王が暗殺されたことなのだとか。

韓国語で日本を意味する単語は「일본(イルボン)」、そしてイル王といえば徹底した「平和主義」。これは、憲法第9条にて戦力と交戦権を持たないことを宣言した日本を揶揄しているのでは? とのこと。

まあこのへんは作者のみぞ知るところなので何ともいえません。が、そもそも作中にて「戦をすること」が全肯定されているわけではないんですよね。現に、戦に積極的だったユホン(スウオンの父)のせいで無かったはずの悲劇やムダな確執が多数生じてしまったという例があります。

そしてそもそもヒロイン・ヨナの目的は、戦のない安寧な世をつくること。ストーリーそのものが、イルの目指した「戦なき世」であることは一貫しています。戦力という名の国力なしにそれを成すのは、少なくともヨナの世界観ではむずかしかった、ということなのではないでしょうか。

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