『薬屋のひとりごと』は、ライトノベル作家・日向夏さんによる人気ファンタジー小説。原作小説(ヒーロー文庫)の第6巻では、西都からもどった猫猫と壬氏の微妙な関係性や、白の仙女、砂欧や北亜連など異国との厄介ごとなどが描かれます。今回は、『薬屋のひとりごと』の原作小説6巻(ヒーロー文庫)のネタバレ感想と考察について。
『薬屋のひとりごと』原作小説6巻(ヒーロー文庫)あらすじ・内容は?
西都にて、壬氏に求婚された猫猫。今まであやふやだった関係が大きく変わっていくのかと思いきや、あいかわらず態度を変えない猫猫に壬氏は焦る。一方の猫猫は、羅の一族の縁者という自身の立場について考えながらも花街にもどるのだが…。
西方の特使の謎に、白の仙女。そして砂欧や北亜連などの異国の動向も無視できない中央での慌ただしい日々がふたたび幕を開ける。
不幸キャラ・里樹と馬閃カップルは今後どうなる?
今回は本作きっての不幸キャラである里樹妃(リーシュ)がメインにおかれたストーリー展開でしたね。そんな里樹にひそかに思いを寄せる馬閃がまた良い。
そしてこの2人、今回第6巻においてはもはやメインカップルである壬猫以上に主役感が出ていたような気がしなくもないのだが…。いやいや、何にしても1年後が楽しみですよね。
そして、今回で里樹と馬閃の結末をきっちり描き切らずに、余韻というのか良き未来への予感みたいなものをちら見せだけして終わるこの魅せ方も、個人的にはすごく好きでしたね。妙なリアリティもありますし、何より日向夏先生らしいなと思います。
ただ、薬屋ファンのなかに里樹と馬閃の関係性をロミジュリに例える人をちらほら見かけますが、個人的にはそれはちょっと違うかなあと。
たしかに里樹は単体でみるといかにも悲劇のヒロイン感が強いですが、馬閃はむしろコメディみ強めに描かれる傾向がどんどん強くなっている気がしないでもない。まあそこもまた魅力の一つといっていいんじゃないでしょうか。
猫猫の弱点(くすぐり)を利用する壬氏が可愛い
そして砂欧や北亜連などの異国の動向も気になる中、肝心の猫猫が花街に戻ってしまったため、壬氏と猫猫の関係性はまたしても停滞気味です。
まあ壬氏のほうもようやく本来の立場に戻ったわけですし、この微妙な関係はしばらく続くことでしょう。
そして今回のピックアップはやはり、くすぐりに弱いという(まさかの)弱点をまんまと利用される猫猫。…しかしめちゃくちゃくすぐられる例のシーン、無駄な色っぽさが溢れていましたが、あれは一応今回の壬氏へのご褒美シーンという認識でいいのでしょうか。
あれで結構満足していそうな壬氏ですが、まあこれくらいが現状、ちょうどいい距離感なのかなあという感じもありますね。
気持ちを無理やり押しつけるわけでもなく、徐々に詰めていくあの感じ、初期の腹黒感が健在で嬉しい。続く展開にも注目です。
▼『薬屋のひとりごと』(ヒーロー文庫) 各巻ネタバレ感想と考察
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【薬屋のひとりごと】小説最新15巻(ヒーロー文庫) ネタバレ感想と考察 | 壬氏と猫猫の熟年夫婦感
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