白泉社が発行する漫画雑誌【花とゆめ】にて連載中の少女漫画『暁のヨナ』。
アニメ化や舞台化、さらにはヨナカフェなどさまざまな関連イベントも開催されており、メディアミックス作品としても注目を集めています。
今回は漫画【暁のヨナ】最新258巻(44巻)「私たちは失いすぎた」のネタバレ感想・考察について。
【暁のヨナ】最新258話(44巻)のネタバレ感想・考察
ムンドクやリリ、アユラ・テトラたちとの再会
『暁のヨナ』258話は完全につなぎのエピソードという感じで、加えて本作のベースにあるコメディ要素が前面に押し出されたゆるめの雰囲気もあり、ヨナ読者としては久々に息を詰めずリラックスして読めた感がありました。
本作の面白さや魅力の一要素として、波のように繰り返し押し寄せてくる日常と非日常の落差、みたいなものがあると思っています。
思えば序盤からそうでしたよね。スウォンの裏切り~イル王の死という非日常から四龍と出会いあっさり日常ベースに戻り、そして戦という非日常が容赦なく始まり…
世の中そう甘くないよねという話ではなく、おそらくはヒロイン・ヨナとメインヒーロー・ハクはそうした激動の人生を歩むという星のもとに生まれついているんだろうなあと感じます。まあだからこそ、今回のような閑話エピソードがすごく楽しめたりするんですよね。
ハクの育ての親ムンドクや、水の部族リリや従者アユラ・テトラがそろって登場しているためか、初期の頃の空気感が当たり前のように戻ってきた感じがとても良かった。まあ、これもきっと嵐の前の何とやらというやつなのでしょう。
ユホンの側近ヒューリの存在感の大きさ
そしてそんな中、今回の緋龍城の一件において最大の功労者ヒューリについて。
良かった生きてたのね~的なぬるい展開で終わらせず、ここでヒューリというキャラクターの存在意義について一気に畳みかける今回の展開はマジですごい。内心グッときたヨナ読者さん、実は結構多いんじゃないでしょうか。
前々から作中で少しずつ描かれてきた部分ではありますが、ヒューリというキャラは本来、非常に素直な性質をもつ人物なのでしょう。
端的にいえば、故ユホンに仕えていた時代から一貫して、良くも悪くも「支配:被支配」の関係に慣れすぎているんですよね。だからこそ、自我を極限までころして生きるというムズかしいことが簡単にできてしまう。まあそれができなければ暗殺者なんてとてもやってられないでしょうけども。
その点が、いまだ自我を捨てきれていないソガたちとの大きな差なのかなと思います。与えられた役割に適応する能力がとにかく半端じゃない。ユホンが目をかけていたのもうなずけます。
もしも仕える人物がユホンではなく、例えばヨナのような思想をもつ人物であれば、ヒューリは現在のハクそのものの人柄になっていたのではないでしょうか。全く想像できんけどね。
ただ、ストーリー冒頭から一貫して自我を出さずにきたヒューリが最後の最後に”自分自身の言葉で”ヨナと対話できたのはやはり良かったなと思います。
次回は259話。そろそろ四龍たちやスウォン軍と再会、そして戦も再開…という形になるのでしょうか。続く展開にも注目です。
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