【薬屋のひとりごと】猫猫の小指は切られたのにあるのはなぜ？小指再生の理由【ネタバレ感想と考察】

大人気のライトノベル『薬屋のひとりごと』は、いまやメディアミックス作品としても大人気。ネット上の声をみてみると、主人公・猫猫にまつわる「小指の謎」が気になっている人も多いようです。

原作では猫猫自身が「小指を切られた」と語る場面があるのに、今は普通にあるのはなぜなのか。今回は小指再生の理由について、ネタバレ考察をまとめました。

【ネタバレ】『薬屋のひとりごと』猫猫の小指はなぜ切られた？

複雑な立場ゆえ、幼い頃は花街（遊郭）の奥でひっそりと育てられた猫猫。
作中での説明によると、「小指切り」は、当時、花街の妓女たちのあいだで流行した風習のひとつだったのだそう。

客の男と一緒になるための願掛けとして、あるいは自分を裏切った客の男への恨みを示す方法として、自分の小指を切り落とすという風習があったといいます。……恐ろしいですねえ。

百歩譲って、自分で責任を取れる大人の女性が自分の意思で小指を落とすのはまだ良いでしょう。

が、小指を落とされた当時の猫猫は「まだ赤子だった」（本人談）、そして小指を切断したのは実の母（ただし猫猫は母と認めてはいない）だったとのこと。うん、まあそりゃまともな感情もなくなるわな。。

鳳仙の人格・キャラクター性については、作中で主に羅漢の視点から詳細に語られています。

が、出会った当時から彼女にベタ惚れだった羅漢のことですから、おそらく記憶が多分に美化されているんじゃないかと個人的には思うんですよね。

鳳仙については、特別感情が激しいタイプだったというより、どちらかといえば選民思想強めの女性だったのではないかと予想しています。これは決して悪い意味ではなく。売れっ子妓女であり続けるには、そういう自尊感情は大切ですからね。

両親を慕ってはいないが恨んでもいないと語る猫猫ですが、あえて鳳仙が生きていることを羅漢にそれとなく伝えたところをみるに、やはり思うところはあるのでしょう。

それは患者の事情を重んじる薬師としての本能か、あるいは実の子としての最低限の義務であるとでも無意識に思ったのでしょうか。結局お人よしではあるんだよなあ。

しかし、アニメや漫画での描写を見ていると、猫猫の小指は普通に描かれています。
この点に疑問を抱く薬屋ファンも多い様子。これにはいくつかの理由が考えられます。

猫猫自身は壬氏に対し「指の先を切り落としてもまた生えてくる」と語っています。

ただ、コミカライズ版での描写をみると、完全に再生したわけでもないような気がします。

薬屋コミカライズは2種類ありますが、そのどちらでも「小指の先が少しない」程度に描写されているんですね。

もともと小指すべてを完全に切り落とされたわけではなく（下手したら出血過多で○にます）、おそらく切られたのは「第一関節だけ」だったのだろうと思います。

つまり、完全に指を失ったわけではなく、ほんの先端部分がない状態。

もしそうなら、コミカライズ・アニメともに作画上も違和感が出にくいはず。パッと見では普通の手とほぼ変わりません。

現在の医療で、切断された指が自然に再生することはありません。

猫猫の指も、「再生した」のではなく、完全には失われていなかった（または、成長で自然に目立たなくなった）と考えるのが自然です。

個人的に気になるのが、猫猫の小指に関する事情について、作中の誰が知っていて誰が知らないんだろうか、ということ。

左腕の実験については、壬氏や医官仲間など近い人間はだいたい知っているでしょうし、実際、彼らがそこに言及する場面もわりと多いように思います。

左手の実験については、周りの人間は「肯定はしないが、否定もしない」くらいのスタンスを貫いている気がしますね。

では小指の件は……？　案外、実験の一環だと思われてしまってそうな気がするなあ笑。

▼『薬屋のひとりごと』(ヒーロー文庫) 各巻ネタバレ感想と考察

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