『暁のヨナ』最新259話(45巻収録) ネタバレ感想と考察| ゼノと真正面から向きあうハクヨナ

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白泉社が発行する漫画雑誌【花とゆめ】にて連載中の少女漫画『暁のヨナ』。アニメ化や舞台化、さらにはヨナカフェなどさまざまな関連イベントも開催されており、メディアミックス作品としても注目を集めています。今回は漫画【暁のヨナ】最新259巻(45巻)「鈍い剣」のネタバレ感想・考察について。

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【暁のヨナ】最新259話(45巻)のネタバレ感想・考察

『裏切り』にもとづくストーリー展開

最新259話、面白かったですね。見方によっては、もはやこのエピソード一つに『暁のヨナ』という作品の全要素が凝縮されているといっても過言ではないかもしれません。

今回のピックアップはやはり、出会ってからこのかた120パーセント信用していた仲間であるゼノに刃を向けられるハクとヨナ。今さらながら若くして苦労しすぎている2人が不憫すぎるストーリー展開ではあるものの、一方でなんとも既視感の強いシーンでもあります。

まず前提として、本作は『信じていた仲間に裏切られる』という展開が軸になっているエピソードがかなり多い作品であるといえるでしょう。

第1巻にてスウォンに裏切られたシーンはいまだ記憶に新しいものの、そもそもヨナとスウォンの親世代の悲劇もすべて、互いを裏切りつづけてきた結果だったはず。さらに細かく挙げるなら、たとえば旅の道中、ヨナリリがクシビの砦で奴隷として捕まった原因も、元はといえば宿の女将(名前忘れた)に裏切られたからだったような…。

もはやメインキャラのみならず名前さえ覚えてないレベルの脇キャラまで、作中の全エピソードが『裏切りキャラ』『闇落ちキャラ』に支えられているといってもいいんじゃないでしょうか…笑。何度もいいますがこれ少女漫画なんだよなあ…いやマジですごい魅せ方だなあと思います。

そしてゼノの願いは…ようやく叶うのか?

悪役を演じているゼノ

前回のネタバレ感想にて、”ヒロイン・ヨナとメインヒーロー・ハクはそうした激動の人生を歩むという星のもとに生まれついているんだろう”などと書きましたが、一方で2人と深く関わる人間には『闇落ち属性』が強いられているといってもいいのかもしれません。

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ただ今回のゼノについてはむしろ、あくまで『悪役』を演じている感が強かったですね。もう後がないからこそ、ハクヨナに対し自分は悪側になりきらなくてはならないと自らに言い聞かせている感じがありました。

ハクとヨナに本気で危害を加える気などないのはもちろん、余裕の無さゆえに、もはやどんな手を使ってでも自身の命を終わらせたいという内心が滲み出ていた気がします。

当然ながら、ゼノと真正面から向き合ったハクヨナはそのことに気づいているはず。しかしゼノの信念を本気で否定することだけは誰にもできないんだよな~というのが辛いところ。

ゼノと闘うハクの苦しさ

闇落ちキャラに描かれ方について、”実は最初っからいい人でしたー””やむにやまれぬ事情を抱えていたからやりましたー”みたいな展開は個人的にあまり好まないのですが、いうまでもなくゼノについては前提条件がそもそも全く違うわけで。さすがに抱えた荷が重すぎるよ。

ただ、ゼノと闘うハクはある意味ではヨナよりも苦しいんだろうなと思います。

ヨナのように緋龍・四龍という確固たるつながりがない以上、ハクと四龍の関係性は『親友』に他ならなかったはず。ハクにとっては、かつて親友だったスウォンを失った過去を再びくり返しているようなものでしょう。

もちろんゼノには報われてほしいものの、聖母と化したヨナに救われて圧倒的感謝とともにコミットする…的な展開はあまりみたくない気がしますね。

個人的には、ゼノに関してはヒロインのヨナメインではなく、あくまでゼノメインで完結させた着地点をみてみたいなと思います。次回は260話。続く展開にも注目です。

『暁のヨナ』感想考察一覧 | いとのろぐ

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