白泉社が発行する漫画雑誌【花とゆめ】にて連載中の少女漫画『暁のヨナ』。終始、盃の中という異空間でストーリーが進んだ今回は、四龍伝説の終わりをより濃厚に感じましたね。というわけで、漫画【暁のヨナ】最新263巻(45巻収録)のネタバレ感想・考察について。
【暁のヨナ】最新263話(45巻)のネタバレ感想・考察
血の盃にて、龍神さまのスタンスとははたして
前回、血の盃の中に秒で吸い込まれたヨナとゼノ。たどりついたのは爽やかな風の吹きつける草原にケガ一つない三龍、そしてなぜか大量発生しているプッキューとホーちゃんのもと。いやこんなぬるま湯的展開は求めてないんだが……と思いきや、やはりきましたね。いまだスタンス不明な龍神さまが。
そもそも四龍伝説を始めたのは龍神なわけで、だからこそ「ヨナ(緋龍)vs 龍神」の絵面を求めていた読者もきっと多いことでしょう。
これまでのゼノとのやり取りの中からも薄々みえてきたことですが、やはり龍神さまの緋龍に対する愛情はかなり歪んでいるようですね。
対象ばかりでなくその周囲も、もはや誰をも幸せにしない偏愛とはまさにこのこと。立場こそ違えど、たとえば真国のゴビ神官のような、思考の偏りまくった人間がむりやり神を騙っているような違和感があります。
これまでは、龍神に対し良い感情を持たないゼノ視点で描かれているゆえなのかなと思っていましたが、緋龍(ヨナ)に対してもあの調子となるとうーん…、なかなかヤバい奴だなあというのが正直なところ。
一般に、龍神は自然の恵みである雨や川の流れを司るとされている神さまです。しかし、この血の盃の中を満たしているのは「血の海」。
神聖なる血のつながりというよりは、どこかまがまがしささえ感じてしまうのはある種のミスリードなのか、あるいは四龍伝説の酷さを可視化するための演出のひとつなのでしょうか。
緑龍ジェハ・白龍キジャ・青龍シンアは現在どうしている?
そして、龍神さまの存在以上に気になるのはやっぱり、ゼノ以外の三龍の行方ですよね。ひとまずこの盃の中にいるのは間違いないようですが、もはやその命は風前の灯火…となると、最悪ヨナとの再会を最期に地上には戻れなくなってしまう可能性が出てきます。
まあストーリー展開としては不自然さはないものの、一応はいまだ戦の渦中にある高華国の現状を思えば、いま四龍があっさり消えてしまうのは国の混乱のもとにしかならないような気がしますね。
個人的には満身創痍の四龍(ゼノ含め)がなんとかして地上に戻り、残された短い人生をヨナのもとで全うする……と予想していますが、さてどうなることやら。しかしそれが可能になるかどうかはおそらく龍神しだいなので、あとはヨナ頼みというところでしょうか。
ヒロイン・ヨナの多岐にわたる役回り
一方で前回、緋龍王の棺をみるために崩れかけの城に入っていったハク&スウォン。今回は登場しなかった2人でしたが、いくら彼らが最強タッグであろうと、四龍伝説とかいうファンタジックな概念を今さらどうこうできるとは思えません。
ということでやはり、高華国の現状も龍神さまの相手も四龍伝説の終焉も、最終的にすべてを担うのはヒロインたるヨナの役目なのでしょう。
しかし恋愛漫画のヒロインとしての役目(メインヒーロー・ハクとの恋模様)に加え、王家の人間として国政を担う責任(スウォンの代わり・跡継ぎ?)、さらには四龍伝説の中心人物・緋龍としての役回り(NEW!)まで、ここのところヨナ1人の荷の重さがハンパじゃない。これはいよいよ本格的に終わりがみえてきた感じですね。続く展開にも注目です!
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