1993年放送のTBSドラマ『高校教師』は、真田広之演じる生物教師と桜井幸子演じる女子生徒のあいだに生じる禁断の愛を描いたストーリー。脚本は野島伸司。
ただ、その特殊な設定や表現・展開に『気持ち悪い』など賛否両論の意見もみられます。
今回は真田広之と桜井幸子の主演ドラマ『高校教師』第4話『僕のために泣いてくれた』のあらすじとネタバレ感想・考察について。
真田広之・桜井幸子主演ドラマ『高校教師』4話のあらすじ
この記事では本編あらすじ全ての詳細な文章化はしておりません。
ネタバレ要素はありますのでご注意ください。
第3話にて、自分はいずれ大学に戻ると告げた羽村(真田広之)に、繭(桜井幸子)は『行っちゃやだ。いなくなっちゃ嫌!』ととりすがる。そして2人をとりまく環境も少しずつ動き出し…
そして第4話。前話にて「羽村先生に襲われた」と偽造し触れ回ったバスケ部キャプテン。彼女の思惑通り、羽村は学校中から疑惑の目で見られることになる。
そんな中、唯一羽村を信じてくれている新庄(赤井英和)に誘われ飲みにいくことに。
酒の席でつい、本音を漏らす羽村。自分はずっとずっと我慢しながら生きていた。親の言う通りの道を歩んでいれば、我慢さえしていればきっと良いことがあると。でも結局は、レールから外れることのできない型にはまった人生が待っていただけだった。
「優しいんや…」
ぽつりとそう返す新庄は、本当に羽村のことをよく分かっている。
そして羽村の婚約者・千秋の退院。内心の複雑さをおし隠し彼女を迎えにいく羽村。しかしその後、彼女の「セックスは子作りのときだけにしてほしいの」という言葉を聞き、打ちのめされる。
さらに、千秋の父であり自身の恩師でもある三沢教授にも裏切られ…
『高校教師』4話『僕のために泣いてくれた』ネタバレ感想と考察
『高校教師』第4話の内容は、このサブタイトル『僕のために泣いてくれた』に集約されていると思う。
前話に引き続き、羽村を取り巻く環境はとにかく過酷だ。学校では身に覚えのない罪を着せられ、授業はボイコットされ、プライベートでは婚約者に完全にトドメをさされ…
そして唯一信じてきたこと、つまり『元通り大学に戻って研究を続ける』という夢も、今回で完全に絶たれてしまった。
非常につらい状況の今だからこそ、羽村が4話の冒頭で新庄に打ち明けた「自分はレールを外れることのできない人間だった…」という言葉が思い出される。
これまでも、そしてこれからも我慢してばかりの人生。自分ははたしてそれを望んでいたのかと内心で自問自答をくり返す羽村は初めて、唯一の理解者といっていい存在である繭にすがりたい気持ちになっていたのだと思う。
そうでなければ、まずいと知りながらわざわざ動物園に彼女を誘ったりはしないだろう。
二人きりで楽しく過ごす動物園。
そして森田童子の『男のくせに泣いてくれた』が流れる例の名シーン。
『僕は何もかも失ってしまった…』
そう言って嗚咽をこらえる羽村をみて、何も聞かずただ一緒に泣いてくれる繭は本当に母性溢れる女性だと思う。
そう、羽村と繭の関係性は、実際のところ『恋愛』とひとくくりに語れるものではないだろう。
羽村は一人の立派な成人男性であり、繭は一人の女子高生であり。その二人が時には親子のように、また時には恋人のようにと、場面場面によって関係性が全く違って見えるのが不思議だし、面白い。
ドラマ『高校教師』の魅力は、実はこの二人の関係の多面性にあるのかもしれない。
1話 2話 3話 4話 5話 6話 7話 8話 9話 10話 11話
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